童話で有名なハーメルンの笛吹き男、実は実際にあった事件が元になっています。

700年以上前にドイツで起きた、集団児童失踪事件です。

この事件、実際に一人の男が130人もの子どもたちを誘拐してしまったとされる奇妙な事件なのです。

子供は2人だけ返ってきました。

そして・・・その事件の真相を今回はお伝えします。

ハーメルンの笛吹き男は実話!?

結論を先に言うと、「実話」です。
1284年6月26日に実際にドイツで起こった児童集団失踪事件を元にしています。

ドイツのハーメルンという町には、その事件を忘れないようにと1300年頃にマルクト教会にステンドグラスまで設置されているんですよ。

こちらの動画をご覧ください。

教会にはこうメッセージが残されていました。

1284年、聖ヨハネとパウロの記念日
6月の26日
色とりどりの衣装で着飾った笛吹き男に
130人のハーメルン生まれの子供らが誘い出され
コッペン(丘)の近くの処刑の場所でいなくなった

ハーメルンの特定の街路では音楽を奏でたり歌を歌ったりすることを禁止する法律もあったくらいです。

ではここで一度、ハーメルンの笛吹き男のあらすじを軽くおさらいしておきましょう。

時系列を簡単にまとめると以下のようになります。

  1. ハーメルンでネズミが大量発生。
  2. 困った町長が笛吹き男に退治を依頼。
  3. 成功報酬を約束のうえ、笛吹き男が引き受ける。
  4. 笛を吹くとネズミが男についてくる。
  5. 近くの川でネズミを溺死させ退治成功。
  6. 金が惜しくなった町長は文句をつけて支払い拒否。
  7. 怒った笛吹き男が笛を吹くと今度は子供がついてくる。
  8. 町中の子供130人が忽然と消える。

ちなみに、その後目の見えない子供としゃべれない子供(上着を取りに戻ったら追いつけなくなった)の2人だけが戻ってきたとされています。

かなり簡単にまとめましたが、実際に子供が消えてしまった親は悲しんだでしょうね。
普通に考えて酷すぎます。

いったい、何のために笛吹き男はこんなことをしたのでしょうか?

ただの復讐にしては手が込んでますし、死体が見つかったという記事もありませんでした。
まさに日本で言いう「神隠し」ですよね。

ハーメルンの事件の真相は?

実際に起こった実話だということは分かっているのですが、その後の子供たちの行方は結局、わからないままです。

ここで押さえておきたいポイントは、当時の情勢です。
仮説として4件ほどあげられているのですが、それがこちらです。

事故説

当時の6月26日は”ヨハネとパウロの日”といってお祭りでした。

この祭りでは山に火を灯す習慣があり、子供たちは大人のまねをして山に登ったが、夜道を行列で歩いている最中に足を滑らせ底なし沼に転落したという説。

伝染病死説

「子供たちは踊りながら」という文章が含まれていることから、ハンチントン舞踏病ではないかと言われていました。

しかし、1284年という伝承は非常に古くから正確に記録されているが、伝染病説に関しては1300年代の記録が見当たらないため、可能性は低いとされています。

少年十字軍説

少年十字軍運動のようなもので、子供たちが自主的に町から出て行ったが騙されていた説。

これは微妙な説ですね。(・・;)

開拓者説

東ヨーロッパの植民地で、彼ら自身の村の創建者となるため自ら出て行ったという説。

現在有力な説としては1と4らしいです。
個人的にも4だとまだいいなぁって思ってます。

諸説ありますが、子供たちは町の南側から出て行ったという説やトランシルバニアの創造主となったという説もあります。

 

結局事件は未解決のまま。
一体何が起きたというのでしょうか?

最後にハーメルンの笛吹き男事件の内容を振り返ってみましょう。

信じられない事件でしたね。

世界には不思議な事件がたくさんあります。

こちらも参考にしてみて下さい。

 

ハーメルン事件のまとめ

童話のはずのハーメルンの笛吹き男は実際の事件を元にした話だったんですね。

多くの学者が仮説を出していますが、700年以上前の話ですし、今となっては真相を明らかにするのは難しそうですよね。

実際に真相を明らかにしたとしても消えてしまった子供たちは生存しているはずありませんから、立証のしようがありません。

ただ、前記のトランシルバニア(現在のルーマニア)には、ズィーベンビュルゲンという町があり古いドイツ語を話すドイツ系ルーマニア人が暮らしており、この人たちの祖先が消えた130人の子供たちの子孫ではないかという話もあります。

今の日本では考えられないような事件ですが、実際に起こった事件ならば、これを教訓にして今後に生かしていけないものかと切に願います。