世界中に数多くあるミイラですが、その中でも世界一美しいミイラと言われるのが、
イタリアの教会に保管されている少女ロザリア・ロンバルドのものです。
この教会、イタリアのパレルモにあるカプチン・フランシスコ教会なのですが、
ロザリアのミイラは地下の格納庫に保管されており現在は特別な許可が無いと見る事は出来ません。
少女ロザリアは父親であるイタリア陸軍将軍のマリオ・ロンバルドの娘としてこの世に生を受け、溺愛されて育ちましたが、1920年に肺炎のためわずか2歳でこの世を去ってしまいました。
1920年と言えば世界中で2000万人が犠牲になったスペイン風邪が大流行した頃ですね。
※ロザリアの場合は近年の検査で、死因は肺炎であった事が確認されています。
なぜこのような事が出来たのでしょうか?
世界一美しい少女のミイラはどうやって作られた?
このミイラを作ったのは死体防腐処理の専門家アルフレッド・サラフィアという教授です。
サラフィア教授の秘密のノートによると、使われた薬品はサリチル酸、アルコール、グリセリン、亜鉛塩など様々で、
特筆すべきはホルマリンを体内に注射していたことです。
今でこそ死体防腐の為によく使われるホルマリンですが(ホルマリン浸けなどありますよね?)
当時はまだ発明されたばかりで、ホルマリンをミイラ作成に使う事は画期的だったようです。
これらの薬品を使う事で少女ロザリアのミイラは腐敗する事無く今日に至るのです。
腐敗する事無く・・・
教会内の様子がとられた映像を発見しましたのでご覧下さい。
この少女ロザリアのミイラ、私たちが思う様なミイラと全く違いまるで眠っているかのようなのだから驚きです。
普通ミイラを作る時は、体内の血液を抜き、内蔵も脳も眼球も取り出し、とにかく体中の水分を抜きたいのでカピカピになるまで干してから布でぐるぐる巻きにします。
しかしロザリアの場合、すごい事が分かったのです。
CTスキャンをとった所、なんと今でも脳みそ、内蔵、眼球などが残っているのです。
この事実だけでもロザリアのミイラは例外中の例外です。
ただ、ロザリアのミイラの秘密はまだコレだけではありません。
ロザリアのミイラはまるで眠っているかのように顔がふっくらしていますよね?
普通のミイラではこんな風にはなりません。
なぜこのような表情を作れるのか?
そのキーワードが【パラフィン】です。
パラフィンとはロウソクの原料にもなるのですが、これを注入する事で顔をふっくらとさせる事が出来るのです。
2歳で亡くなった最愛の娘の姿を出来るだけ生前のまま残したいという父親の願いが叶うように、サラフィア教授が考え抜いたのですね。
世界一美しいミイラ・少女ロザリアのまとめ
ロザリアのミイラは世界一美しいと言われていますが、本当にその通りですね。
今にも瞳を開いて「Good morning!」なんて可愛い声で話しだしそうです。
声までとはいきませんが、実はこちらのミイラ、瞬きをするという噂があります。
謎ですね。
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