出生がわからない孤児、カスパーハウザーをご存じですか?
世の中には不可思議なことがたくさんありますが、カスパーハウザーもまたそのうちの一つです。
発見された当時16歳(推定)。
彼の人生は数奇な運命に翻弄され続けることになりました。
カスパーハウザーはドイツで発見された孤児なんですが、まずその出時からしてよくわかっていないんです。
わかっていることも、謎が多くて困惑してしまいます。
今回は、そんな謎の男カスパーハウザーを一緒に詳しく見ていきましょう。
カスパーハウザーとは何者なのか?
カスパーハウザーという人物、名前は聞いたことありますか?
ドイツ生まれなので、日本ではあまり知られていないのかもしれません。
しかしカスパーは極めて数奇な人生を生きた人で、とても興味深いです。
彼はドイツで発見された孤児で、名前をカスパー苗字をハウザーといいます。
不通孤児と言っても、誰か育ての親がいるのが普通ではないでしょうか。
しかし彼には育ての親が誰なのか、はたまたいたのかどうかもわかっていないのです。
ですから、彼がどこで、どのように育ってきたのかということが全くわかりません。
発見当時の彼は、人間らしい教育は何ら受けていないようでした。
ただ彼は彼自身の名前はかろうじて書けたようです。
かわいそうなことに、彼は広場で発見されたのですが、その時手に誰かが書いた手紙を持っていました。
そしてそこには、カスパーを誰かに託したい旨の言葉が書かれていたのです。
育てていた方も貧乏で彼が手に余ったようです。
ただ、その手紙のには宛名があったのですが、その宛名の人物はカスパーと面識が全くなく、託される覚えがありませんでした。
これでは受け入れてもらえそうにありません。
実際、受け入れてもらえなかったんですね。。。
そしてまた孤児に舞い戻ってしまったんですが。。
・・・しかし、幸いなことに?周りの人に彼は一体どういう生い立ちがあるのだろうかと興味を持ってもらえました。
彼が言葉を話せなかったので、彼自身から生い立ちについて説明をうけることができませんでしたから、きっとその謎めいたところが逆に良かったんでしょうね。
でも言葉も話せないところからみて、彼はかなりの間一般社会から隔離されて生きてきたのではないかと推測されたのです。
それが本当ならばとても怖い話ですよね。
人は一人では生きてこれないはずですが、彼は長い間生きながらえるだけの食べ物だけを与えられていただけの状態だったようです。
そんな悲しいことってあるんでしょうか?
発見当時のカスパーは人間らしさが全く見られず、彼は野性児と呼ばれました。
しかし、カスパーはその後読み書きなどの教育を受け、少しずつ言葉が話せるようになっていきます。
言葉は人間として生きていく上でも、自分の思いを主張する上でも必須なことですので、言葉が話せるようになりコミュニケーションが取れるようになったことは、本当に良かったことですよね。
では、コミュニケーションが取れるようになってから、新たにどのようなことがわかったのでしょうか?
カスパーハウザーが語った彼の生い立ちとは?
以前からカスパーを見た人は、カスパーがかなりの長期にわたり孤独な状態で地下の監獄に囚われていたのではないかと推測していました。
そしてそれはやはり正しかったようです。
彼が説明したような秘密の部屋がその後小さな水城で見つかっています。
どうやらそこでカスパーは長い間外との接触を断絶され、囚われていたようなのです。
カスパーがしきりに言っていた、馬のおもちゃもそこからは見つかっています。
一体誰がこんなひどい生活を彼に強いたのでしょうか?
天井の低い、光もあまり入らないような場所で孤独に来る日も来る日も一人で過ごしていた彼の生活を想像するだけで、涙が出てきそうです。
彼自身の説明の他にも、その囚われていた事実を証明するようなことがわかっています。
ただ、このカスパーハウザー、そんな生活の中で特殊な能力が身についたというのです。
暗闇の中でカスパーが身につけた特殊能力
想像を絶するような長い間暗闇の中で過ごした彼は、なんと暗闇の中でも文字が読めたり、色を識別できたりしたそうです。
きっと生きながらえるように、知らず知らずのうちに身に付いた特殊能力だったのですね。
普通の人には逆立ちしたってとうてできないことです。
網膜が光をキャッチする力が発達したのですね。
また、一定の音以上の音の中ではかなりの苦痛を感じるようでした。
きっと、何の音も届かない地下の静かな場所で長年過ごしてきたからでしょうね。
しかしその後、一般の人と同じ生活をしていくうちにこのような特殊能力は消えて行ってしまったようです
でもそれは、普通の人に近づいていることですので、喜ばしいことなのかもしれませんね。
しかし、そもそも彼はどうしてそのような数奇な運命をたどらなければならなかったのでしょうか?
カスパーが囚われの身になったのは、世継ぎ問題だった
世継ぎ問題が理由で囚われの身になったと言われているいわれは、カスパーには幼児期に城で過ごしたという記憶があるからです。
しかも彼は非嫡男の子供で、世継ぎ問題から、囚われてしまい、存在しない人物にされたと言われています。
これを裏づける事実はあまりないものの、全く外れているわけではないのかもしれません。
事実、カスパーが表に出てきたことで、困る人物がいたようです。
何故そんな事が言えるのか?
それは、カスパーは誰かに暗殺されてその人生を終わってしまっているからです。
せっかく人間らしい生活ができかかっていた時になぜ彼は暗殺されなければならなかったのでしょうか?
彼自身もきっと無念でならなかったでしょう。
人間として生まれてきた以上、彼には喜びを感じるような楽しい時間をもっと過ごしてほしかったです。
また人間として滞在的に持っている欲求として、誰かに認められたいという思いがあります。
彼は誰かを愛したり、愛されたりもしたのでしょうか?
気になるところですね。
孤児カスパーハウザーについて~まとめ~
カスパーハウザーという人物について、ご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
彼は孤児として発見されましたが、彼が生きている間には彼の出自を証明するような詳細はあまりわかってはいません。
しかし、彼のように自由を奪われて囚われの身になっているような人は、彼以外にもこの地球上にたくさんいるでしょう。
彼の生き様を通して、人として、人らしく生きる為に必要なことは何か?など、あらためて様々なことを考えさせられるきっかけとなりました。
今ある普通の幸せは決して普通のことではないんですね。
あなたもどうぞ、人としての幸せについて考えてみてください。