これまでの常識として、文明が栄えた背景にはある程度順番があったのご存知ですか?

  • 肥沃な土地に農民が定住を始める。
  • 人口が増え、その中から統治する王が生まれる。
  • 王の権力の象徴として、又は民が神を信仰するための祭殿・神殿が作られる。

これが通説として通っていたのです。

しかし、テオティワカン文明に関しては逆だという説があります。

一体どういうことなのでしょう?

  • テオティワカン文明とは?
  • メキシコピラミッド遺跡の謎!
  • 地下通路の秘密
  • テオティワカンの行き方

さぁ、メソアメリカの古代文明をのぞいてみましょう♪

テオティワカン文明とは?

2016年にはテオティワカンではウサギを食べていたというニュースも出ましたね。

 

この文明は、紀元前200年頃から紀元後600年にかけてメキシコシティから50kmくらいの距離にあるテオティワカンで栄えた宗教都市国家です。

最盛期には5km四方の領地に20万人の人口がいたのではと推測されています。

下水道も完備されており、居住区も位別に区別されていて神聖とされるピラミッドに近いほど位も高くなっていたようです。

かなり大きな都市ですよね。

東京都で見てみたら港区くらいでしょうか。

 

もちろん宗教都市というくらいですから、テオティワカンには「神々の都市」という意味があるんですよ。

しかし、未だ原因不明ですがテオティワカンはパッタリと衰えてしまいったのです。

 

ピラミッドといえばエジプトが有名ですが、テオティワカンのピラミッドはクフ王のピラミッドと底面積が同じくらい立派なピラミッド(太陽のピラミッド)があるんですよ。

文字が使われてなかったようで、まだまだ謎が多い状態です。

ただ、文化や農耕の神・ケツァルコルトルを祀っていたと言われています。

 

 

テオティワカン文明では農業のほかに商業なども盛んでグアテマラなどとも貿易をしていたようですよ。

この貿易でグアテマラからは貴重なヒスイを用いた装飾品を、テオティワカンからは黒曜石をやり取りしていた遺跡として残っています。

 

1987年には世界遺産となって有名な観光地となっているのでご存知の方も多いかもしれませんね~。

主な遺跡としては、太陽のピラミッド・月のピラミッド・死者の大通り・ケツァルコアトルの神殿などがあります。

 

また、テオティワカンでは天文学も秀でていて2つのピラミッドも「マジかっ?!」って思うほど緻密に作られているんです。

その証拠がピラミッドに秘められているんですよ。

メキシコピラミッド遺跡の謎!

ピラミッドと言えば王の墓ってイメージありますよね?

しかし、テオティワカンのピラミッドからは王の遺体が未だ発見されていません。

 

さらに、この2つのピラミッドすごいんです!!

何がすごいかというと…

不思議な仕掛けがあるんです♪

 

それが、雨季と乾季の境目にあたる4/29と8/12になると太陽がちょうどピラミッドの真ん中に沈んでいくという仕掛けがあったんです。

すごくないですか?

 

さらに言うと、昔使われていたであろうテオティワカン特有の単位でそれぞれのピラミッドの底辺にあたる1辺を図ると月のピラミッドが105単位、太陽のピラミッドが260単位になったんです。

これは雨季の日数105日と乾季の日数260日に対応しているのではないかという推測に落ち着いています。

すごいですよね~。

 

トウモロコシを栽培して生活をしていた民たちにとって、種まきの時期を見極めるため雨季と乾季はとても重要だったんですって。

誰がこんな計算できるんでしょう(-_-;)

 

また、月のピラミッドの調査が進みわかったことがあるのです。

実は月のピラミッドは300年かけて7回も増築を繰り返して今のサイズになったようなのです。

このことがわかり、冒頭の通説が覆されたのです。

一番最初に作られたピラミッドは街ができる前にできたものだとわかったからです。

 

これは、神の象徴となる建造物が先に作られ、そこに人が集まり村を作ったということですよね。

となれば、最初のピラミッドはそんなに大きくなかったのでしょうか?

知りたいところですが、さすがに最初のピラミッドの大きさまではわかっていません。

 

そしてピラミッドと関連して、もう一つ重要な遺跡が地下トンネルにありました。

地下通路の秘密

地下通路は偶然が重なって見つかったんです。

2003年10月に降った大雨の後、人がやっと一人通れるくらいの人口の竪穴がぽっかりと口をあけたのです。

なんかドラマチックですよね~。

 

調査の結果、その地下トンネルは入り口から約60mくらい進んでいくとトンネル内部の壁がキラキラと輝いているんです。

最初はこれが黒曜石なのかと思ったのですが、これは光る鉱石を壁に塗り込んでいるのです。

なぜわざわざ暗い洞窟の中、光る鉱石を塗り込んだのでしょうか?

おそらく、太陽と月以外にも金星なども調査対象としていたくらい天文学に興味を持っていたテオティワカンの人々は洞窟の中に自ら星空を作り出したかったのでしょう。

 

この地下通路は全長130mほどの長さですが、終点はどうなっていると思いますか?

一般的な考え方なら地下通路がピラミッドや宮殿などに繋がっていてもよさそうですよね。

お城などなら城主が逃げるために隠し通路を作っているイメージもありますし。

しかし、この地下通路はピラミッドなどにはつながっていない上、十字架の形をした行き止まりになっているんです。

 

十字架ってあたりが宗教都市っぽいですよね。

キリスト教との関係があるんでしょうか?

 

さらに驚くのはここからですよ~。

精密な測量により発覚したのですが、この十字架の中心は太陽のピラミッドの頂点の真下に位置しているとわかったのです!

 

もし、このピラミッドが王の墓だとしたらこの十字架の中心あたりに王の棺があると思うんですが…。

朽ちた木箱が発見されました。

テオティワカンでは位の高い人は火葬された可能性が高いのですが、この木箱からも灰のようなものが見つかっています。

これが、王の遺灰なのでしょうか?

まだ分析結果がでていないようですが、結果が楽しみですね。

 

こんなテオティワカン、世界1なんです。

何が世界1かというと、登れるピラミッドとしては世界最大級なんですよ。

 

テオティワカンの行き方

テオティワカンはメキシコシティから車で1時間くらいで、人気急上昇の街です。

ピラミッドに行く途中にはお土産屋さんがずらりと並んでいたり、観光客の人気は上々です。

僕入ったことありませんが、月のピラミッドの真裏に位置する場所には名物のサボテンを現地のお母さんが料理してくれるレストランもあるようです。

夜はピラミッドが光と音で演出されたりと見どころはたくさんあり、チケットの入手するのが難しくなってます。

 

さらに、大規模な国立人類学博物館はぜひ訪れていただきたい!

テオティワカンの歴史やミニチュアのピラミッドの展示など、じっくり見て回ると2日はかかるそうですが、ピラミッドを見た後でも見る前でも2倍楽しめると定評のある博物館なのですよ♪

 

以前はメキシコシティからのアクセスの良さで一目ピラミッドを見たらとんぼ返りでメキシコシティに戻ってしまう観光客がほとんどだったので、テオティワカンとしてはどうにかしたい状況ですよね。

しかし、近年、昔の平民のような素朴な一泊できるようになったんです。

 

このように観光に力を入れているテオティワカンですが、実は太陽のピラミッドは沈下の危機に面しています。

今から100年前の大統領が地盤の補強用にセメントの使用を進めたのですが、これにより地下の水分が上昇することがなくなってしまい、逆に乾燥が進んでしまっているというのです。

 

ピラミッドの保存が目的で良かれと思って行った補強が裏目に出るなんて…

皮肉なものですね…

 

今の技術が最高峰だと思いこんでるから余分なことをしてしまう。

確か法隆寺の五重塔もそうでしたよね。

皮肉・・いや、愚かな。

 

でも、すぐに崩れ落ちるとかではないみたいなので、安心してください。

登れなくなる前に訪ねてみたいですね。

さて、最後にテオティワカン文明のポイントをおさらいしておきましょう。

超古代文明テオティワカン〜まとめ〜

文字がないために謎だらけでしたが、考古学者が長い年月をかけてわかったこともちゃんとありましたね。

  • テオティワカンは大規模な宗教都市であった。
  • 月のピラミッドは300年かけて増築されていた。
  • 天文学が進んでおり、ピラミッドは雨季と乾季の目安のために用いられていた。
  • 農業だけでなく貿易にも力を入れていた。
  • 偶然見つかった地下トンネルで王の遺灰らしきものが見つかっている。
  • 登れるピラミッドとしては世界最大級。
  • 運が良ければUFOも見れるかも♪

 

古代文明は謎に包まれてこそ魅力的ですよね。

実際に観光に行ったことのある方の話では、かなり身近にピラミッドを感じられるそうです。

世界遺産にもなっていることを踏まえても1度は行ってみたいですね。