コスタリカに残された謎の石球、この石球がオーパーツと言われる所以はこの石球が、ほとんどまん丸の真球だからです。

まん丸の球って作るの凄く大変ですよね?

 

粘土をこねて作ろうとした事ありませんか?
でも、なかなかできない(泣)

 

粘度でも難しい事を石でやってしまった。
しかも西暦300年〜800年くらいの人達が、です。

 

真球自体は現代の技術を使えば作る事は出来ます。
でもそれにはコンピューターが必要ですので、この時代の、しかも未開のメソアメリカ文明に属していた彼らがどうして作る事が出来たのか?

 

これが謎になっているわけです。

 

さらに、この石球は花崗岩で作られているのですが、近くに花崗岩の石切り場が無いのです。
いや、10km以上離れればあるのですが、石球のは大きな物で25トンもあるのです。

25トンもある石を10kmも・・当時の人達が運べる物なのでしょうか?

 

一体この石球はどこから来たのか?

これが第二の謎です。

 

第三の謎は、何のためにこの石球を作ったのか?

コスタリカの石球は小さい物は2cm〜大きいものは直径2mもあり、全部で200個以上確認されています。
ちなみに、これは後で【どのように作ったのか?】を検証する時に必要な知識なのでお伝えしますが、石球の多くは花崗岩で作られていますが、貝殻石灰岩で作られている物もあります。

 

使い道も無いのにこんなにたくさん作る意味が分かりません。

なので恐らく何らかの用途があったはずだと考えられるわけです。

 

コスタリカの石球の謎はこの4点

  1. だれが作ったのか?
  2. どうやってこの石球を作ったのか?
  3. どうやって運んできたのか?
  4. 何のために作られたのか?

です。

 

では、コスタリカの石球の概要をお伝えした所で謎を一つずつ検証していきたいと思います。

 

まずはこちらをご覧下さい。

 

コスタリカの石球のはだれが作った?

前述の通りコスタリカの石球は、西暦300〜800年くらいに作られた物だろうと言われています。

でもこれは見た感じそうだろうというだけで、石球の年代測定から分かったわけではありません。

 

この地にはかつてディキス石器文明が西暦500〜1500年に栄えていました。

なのでコスタリカの石球を作ったのはこのディキス石器文明の人達という事になります。
(年代が正しければ、の話ですが。)

 

ディキス石器文明とはその名の通り、産業革命以降のヨーロッパの様な文明ではありません。
コロンプスがアメリカ大陸を発見し、ヨーロッパ人が来るまでは石器文化だったのです。

 

すごいですよね。
つい500年ほど前までは石器時代だった地域があるのです。

※500年前までどころか、もっと最近まで石器時代だった島なんかも世界にはありますが、話がそれるのでまた機会があればお伝えします。

 

そんな石器時代の彼らがどうやって新球を作る事が出来たのでしょうか?

コスタリカの石球はどうやって作られた?

コスタリカの石球はほぼ新球で、これほど正確に作るのはほぼ不可能と言われています。
直径が5cm以上違う石球もありますが、誤差が0.2%しかない石球もあります。

 

直径1mの石球の場合、2mmしか違わないのです。
要するにもう新球そのものです。

目視で分かるレベルではないですよね?

 

ではこれ、どうやって作ったのか?

唱えられている有力説は2つあります。

  1. 自然に作られた
  2. 当時の技術でも作れた

ではこれらを検証してみましょう。

コスタリカの石球は自然に作られた?

コスタリカの石球によく似た石球がオーストラリアになるのをご存知でしょうか?

その名も【デビル・マーブルズ】
場所はオーストラリのノーザン・テリー州にあります。

 

場所はどこでも良いんですが、このデビル・マーブルズ、実は素材がコスタリカの石球と同じ花崗岩で出来ています。

京都大学の教授によるとこの石球はオニオンストラクチャーという自然現象で出来た物だそうです。

 

オニオンストラクチャーとは、(オニオン=玉ねぎ)(ストラクチャー=構築物)と言う意味の通り、玉ねぎの皮を剥いたかのように岩石が均等に風化していく現象です。

そしてオニオンストラクチャーが起きる岩石の条件が、花崗岩である事なのです。

 

簡単にオニオンストラクチャーの原理をお伝えしますね♪

オニオンストラクチャーとは?

花崗岩はマグマが地底深くで固まって出来た深成岩です。
中学のときやりましたね?覚えてますか?(笑)

 

地底深くで徐々に冷えて固まって出来た花崗岩には土の圧力がかかっているわけです。
上にいっぱい土が乗ってますから。

しかも粒子が綺麗に整理されています。

 

それが地殻変動などによって地表に近づいていくと、土の圧力が無くなって大きくなります。
膨張すると花崗岩に亀裂が入ります。

 

花崗岩は粒子がキレイに並んでいるので、この時できる亀裂が縦や横にきれいに入りやすいのです。
ここ、ポイントです。

で、そこに地下水などが染み込んで石が膨張するので岩石が真球に近い形で綺麗に玉ねぎのように割れるわけです。
絶対ではなく、稀にある様です。

説明が分かりにくかったらすみません。

 

こちらの動画でデビルズマーブルが取り上げられています♪

 

さて、ではコスタリカの石球はこのオニオンストラクチャーによって作られたのか?

どう思いますか?

 

真相のほどは明らかにされてまいませんが、答えはNOでしょう。

理由は

  • まずオーストラリアにあるデビル・マーブルズが新球ではない
  • また、コスタリカの石球は花崗岩だけでなく、貝殻石灰岩で出来ている物もある

の2つです。

 

ではやはりコスタリカの石球は人工的に作られた物なのでしょうか?

コスタリカの石球は当時の技術で作る事が出来た?

「コスタリカの石球は当時の技術では作る事が出来ない。」と言われてきましたが、本当にそうなのでしょうか?

これに関してコスタリカの石球研究の第一人者である考古学者フランシスコ・コラレス・ウヨア博士の興味深い仮説があります。

 

コラレス博士によると、当時の技術でも真球は作る事が出来たというのです。

やり方は次の通り。

 

コスタリカの石球の作り方

10名くらいでまだ加工前の巨石を数本の丸太の上に乗せます。

そこから丸太の上を転がしながら石を滑らかに削っていきます。
この時、新球になるように木で作った枠を使って歪みを調整していきます。

これを繰り返す。

 

これだけです。技術はさほど必要なく、いるのは根気と集中力の方ですね。
10年くらいかければ作れる様です。

でも、当時使われていた青銅器の器具などを使えば、手慣れた職人なら1、2年もあれば作れる気がしますがどうでしょうか?

 

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photo credit: Concrete Globe via photopin (license)

 

実際に特命リサーチ200Xではこの方法で真球を作る実験を行いました。

その結果・・なんと手作業だけで直径60cmの真球を作る事に成功したのです。

ただしこの時岩を削る道具は現代の物を使いました。
でも岩を削る工具なら効率が良くなるだけなので、技術的にはコンピューターなど無くても出来そうですね。

 

なので【コスタリカの石球が当時の人々が作る事は出来ない】と言う事はなさそうです。

ではこの石球、どうやって運んだのでしょうか?

コスタリカの石球はどうやって運んだの?

コスタリカの石球、作れるのは作れるとして、どうやった運んだのでしょうか?

だって石切り場は十数キロ先ですし、重さも大きい物だと25トンもあるんですよ?

正直、これに関しては明確な答えは出ていません。

ただ、ヒントはここにあるのではないか?と思うのは、このコスタリカの石球が発見された時の様子です。

この石球が発見されたのは1930年代にこの地にバナナ農園を開こうとしたのがキッカケです。
掘ったら地下から石球がいっぱい出てきたんですね。

だから何というわけではありませんが、地下からたくさん出てきたと言う辺に運び方のヒントがある様な無い様な気がしています。

 

運び方は謎のままです。

ですが、何のために作られたのかは分かってきています。

コスタリカの石球は何のために作られた?

コスタリカの石球が作られた理由では最有力なのは、この石球の配置が天体や星座を表している説です。

同じくメソアメリカ文明に属するインカ帝国では天文学が発達していましたし、場所は違いますがもっと大昔のエジプト文明でもピラミッドの配置はオリオン座のベルトの部分だと言われています。

昔の文明は農業の為であったり、水害から身を守る為に高度な天文学の知識がありました。

 

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photo credit: Cielo estrellado y nublado – Starry and cloudy sky via photopin (license)

 

天文学の装置として大きな石球や小さな石球など様々なサイズを作って配置していたのかもしれませんね。

しかしながら、石球がバラバラになってしまった今、それを確かめる術はありません。
残念な事です。

 

 

古代文明の人々の知恵は神秘的ですね。
今のようにコンピューターなど無くても地球や宇宙の事を僕たち以上に理解していたのかもしれません。

 

さて、長々とお伝えしてきましたがそろそろまとめに入りたいと思います。

コスタリカの石球〜まとめ〜

今回はコスタリカの石球の謎を検証してきました。

これら4点でしたね。

  1. だれが作ったのか?
  2. どうやってこの石球を作ったのか?
  3. どうやって運んできたのか?
  4. 何のために作られたのか?

どうやら【コスタリカの石球はディキス石器文明の人々が、木の枠などを使い手作りで作られ、天文学の装置として使われていた。】のようです。

運び方は未だ不明。
これからの調査に期待したい所です。

メソアメリカ文明もエジプト文明も謎が多いですね。

マチュピチュの水路はどう作られたのか?
ナスカの地上絵はどうやって何のために描かれたのか?
ピラミッドはどうやって作られたのか?

 

それらの答えは大体分かっています。