子供の頃、大好きな恐竜図鑑を見ていると、空飛ぶ恐竜が描かれていたのを覚えています。
「飛ぶ恐竜もいるんだ。カッコいいな〜!」なんて思っていましたが、ご存知でしたか?
これって恐竜じゃないんです。
飛ぶ恐竜の事は翼竜(よくりゅう)と呼ばれています。
ただこの翼竜・・映画などで見る姿は間違っているという研究結果がこのほど発表されました。
東京大学の研究チームが発表したのですが、じゃあ何のために翼があるの?と言う話ですよね。
この話は後でお伝えするとして、まずは飛ぶ恐竜(翼竜)の名前を色々とご紹介したいと思います。
飛ぶ恐竜の名前と種類
プテラノドン
空飛ぶ恐竜の中ではもっとも有名で、「ドラえもん」の映画にもよく出てきます。
タイムマシンで太古の日本に行った時に襲ってくる鳥みたいなのはだいたいこれです。
最大翼開長が7m。アメリカ〜北海道でその骨が発見されています。
プテラノドンには歯が無く、クチバシのようになっています。
このことから、恐らく魚を主食にしていたのではないでしょうか?
プテラノドンの種類の一つに、ステルンベルギがいますが、ステルンベルギは9mもあったと分かっています。
photo credit: Pteranodon 8457 via photopin (license)
ディモルフォドン
最大翼開長が1.4m程度しか無い小型の翼竜です。
“Dimorphodon-macronyx jconway” by By John.Conway http://jconway.co.uk.
FIrst uploaded by author on En Wiki. – 投稿者自身による作品.
Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.
姿形は翼竜というよりデカいインコと言う感じですね。
特徴はその歯にあります。
上のクチバシと下のクチバシに前二本、後ろに二本ずつ歯が生えています。
前の合計4本は大きく、後ろの4本は小さい造りになっているので、その前の歯で大きな魚をバクッと捕らえていた様子がうかがえますね。
ほとんどの化石が英国だけで発見されていますが、近年メキシコで似た様な化石が見つかり波紋を広げています。
ランフォリンクス
“Rhamphorynchus gemmingi jconway” by John.Conway from en.wikipedia.org.
Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.
最大翼開長が1.7m、見つかった中で最小の個体は20cmしかない小型の翼竜です。
ドイツ南部とタンザニアで化石が出土していて、同じ地層から始祖鳥も見つかっているんですよ。
今から1億6000万年前くらいの地層です。
特徴は2つ。
- 上に添った格好になっているクチバシ
- 長い尻尾の先についていたひし形のフラップ
です。
このクチバシからはみ出るくらいに発達したキバがあり、水面を泳いでいる魚を獲るのに便利だった様です。
さらに長い尻尾とその先端にあるフラッで、飛体勢のバランスをとっていたと考えられています。
チーターがものすごい早さで走る際に尻尾でバランスをとっていますが、それと同じ理由ですね。
飛ぶ恐竜と言っても様々な種類がいます。
続きを読む前に、こちらの動画で翼竜のイメージを掴んでおきましょう。
プテロダクティルス
現在の所最古の翼竜として知られているプテロダクティルス。
最大翼開長が20cm〜2.5mと幅があるのは、プテロダクティルス属の仲間の種類によります。
“Pterodactylus-kochi NYC“.
Licensed under CC 表示-継承 3.0
via ウィキメディア・コモンズ.
ほとんどの化石がドイツで発掘されて良いて、シラサギや鶴のように細いクチバシで小動物を補食していたと考えられています。
現在も結論が出ていない謎は・・・・
この翼竜は泳いだのか?ということ。
どうなんでしょうね?全く見当がつきません。
アンハングエラ
最大翼開長4〜5mと空飛ぶ恐竜(翼竜)の中では大きめです。
頭部が水を掻くのに都合のいい形状をしている事から、魚を補食してと考えられています。
海鳥の様な感じで魚を捕っていたのでしょう。
photo credit: Anhanguera – 01 via photopin (license)
しかし5mもあるとは・・かつては大きな動物がそらを飛び回っていたんですね。
現代の鳥からは中々想像ができませんね。
タペジャラ・インペラトール
最大翼開長3〜4m、体重2kgの空飛ぶ恐竜です。
ブラジルから化石が発見されており、その特徴は何と言っても大きなトサカにあります。
photo credit: Tapejara – 01 via photopin (license)
このトサカをどのように利用していたのかは正確には分かっていません。
空を飛ぶ時に便利だったなどと言われていますが、僕としてはあまり実用的な物ではないのかと考えています。
いや、初めは実用的だったと思うんですね。
例えば空気や水に飛び込んだ時の抵抗を抑える為にあったのだと思います。
ですが、種の保存をする時にモテていたのはトサカの大きな雄で、大きなトサカがあったオスが選ばれていった結果、タペジャラ・インペラトール全体のトサカが大きくなっていったのではないか?と考えています。
あなたはどう考えますか?
ケツアルコアトラス
“Quetzalcoatlus” by Fafner (Location=Naturmuseum Senckenberg)
– 投稿者自身による作品.
Licensed under CC 表示-継承 3.0
via ウィキメディア・コモンズ.
飛ぶ恐竜の中では今の所最大の大きさで、最大翼開長が11〜12mもあったと考えられています。
体重も100kg越えていた様です。
12mってビルの4階くらいの高さですので、大きさが半端じゃないですよね。
この大きな翼を使って100kgの巨体を持ち上げられるのか?
それを飛べるのか?
ここが冒頭でお伝えした東大の佐藤さんの論点で、結論から言えばこれじゃ飛べないと言っているのです。
空飛ぶ恐竜(翼竜)は飛べなかったって本当?
佐藤さんはアホウドリなどの大型の鳥類の研究をし、体重40kg以上の鳥は風邪が無いと飛べない事を主張しました。
それは筋肉の関係から、羽ばたく回数に限界があるからです。
風が無いと風の抵抗を翼に受けて飛べないのでたくさん羽ばたかなければいけなくなりますね。
でも40kgもあると体を浮かせられるほどたくさん羽ばたけない。ということです。
そうすると大型の空飛ぶ恐竜はみんな飛べなくなっちゃうという結論になるようです。
東大の方が言うならそうかもしれませんね。
では何故翼がついていたのでしょうか?
実はあの翼はグライダーのように使っていたと言う古生物学者もいます。
今で言うとムササビみたいな感じですね。
でも、ちょっと僕の意見も言わせて下さい。
まず、空飛ぶ恐竜達は魚を補食していました。
魚と言ったら海か川。
川は別として、海は必ず風が吹いています。
確かに風が無ければ飛べないかもしれませんが、常に風邪の強い海にいたならやはり優雅に飛んでいたのではないでしょうか?
それからもう一つ。
これはまだ仮説の段階ですが、1億年前は今よりも地球が自転する速度が早く、重力が弱かったと考える学者もいます。
なので今の体重計では100Kgでも、その頃は50kgだったかもしれません。
軽いので飛ぶ事も出来たかもしれませんよね?
ちょっと飛躍し過ぎでしょうか・・。(焦)
そのような考えもあるとだけお伝え出来れば幸いです。
なんにしても更なる古生物の調査に期待です
今回は色々と空飛ぶ恐竜をご紹介してきました。
ロマンがありますよね。
今から1億2000万年くらい前に、恐竜を含め大型動物の多くが絶滅していきました。
そころは翼竜も共に生きていた時代です。
彼らが次々と絶滅した時に何があったと思いますか?
ヒントはこちらです。