オーパーツと言えば様々あるが、今回は書物に
注目したいと思う。
書物でオーパーツと言えば【ヴォイニッチ手稿】である。
オーパーツとは、当時の技術力や知識の水準では創り得ない、存在
する訳がないのに何故か存在するものを指す。
加えて出自が全く不明
のものも多い。

奇書と呼ばれるものは世界中に数あれど、ヴォイニッチ手稿はその中
でも群を抜いていると言われている。
故に書物で唯一オーパーツとし
て名を連ねることになる。

ヴォイニッチ手稿とは？
ヴォイニッチ手稿は1912年イタリアで発見された。
調査の結果、全く解読不能で恐らく暗号らしきものではないかとの結論
に至っており、
膨大な文字らしきものの他に、色彩豊かな挿絵の多さに
驚く。
挿絵は植物系の絵図が多いが、研究の結果、現存するどの植物
にも属さないもので、
何の植物かも解らず、挿絵から記載の中身を想像
することすら出来ないと言うものである。

何の意味もなく目的もなく書いたものにしては、膨大な情報量過ぎて、
到底いたずらや暇つぶしに書いたものとは思えず、
やはり何らかの意味
を持つものであろうと考えられている。
放射性炭素年代測定によって、使われている羊皮紙は1400年代初期
ものとだけ判明したが、
執筆時期は明らかではない。
ただ、この計測方 法は意外と当てにならず、過去何度もやり直しで違う測定結果が出る事 が多いので、もっと古いものである可能性も捨て切れない。
私見で言うなら、人間離れしたものを感じる文献だ。

色鮮やかさや、挿絵の穏やかさに反して、この文献の一部を垣間見ると
妙な嫌な気持ちになると同時に、引き込まれていく側面もあるからだ。

最新の研究結果では、1500年代の科学者であり天文学者でもあった
ロジャー・ベーコンが著した錬金術の本ではないかと言われている。
錬金術と言えば、ジル・ド・レイが『錬金の完成を見るには、悪魔を召喚し
なけれならない』と考えた様に、
悪魔と切っても切れない関係にあると言われている。

もう一人作者と見られているエドワード・ケリーもやはり錬金術師であり、
どちらの人物が作者であっても、オーパーツ~ヴォイニッチ手稿が錬金術と関連してくることだけは間違
いないかと思われる。
当時の錬金術師の多くは同時に悪魔召喚を考えるのが常だった故、そ
の過程において、実際に召喚された悪魔が書いたのか、
それとも守護
天使エイワスがクロウリーに法の書を書かせた様に、
召喚の結果彼ら
もまた守護天使の代弁者としての立場から自動書記で書いたものなのかも知れない。

オーパーツ~ヴォイニッチ手稿の作者として疑われる人物が双方とも錬金術に関連しているのは、
およそ
偶然とは思えないが実際はどうだったのだろうか？
錬金術が完成した暁にはこの本の内容も錬金術によ
って解読されるのかも知れない。
さて、奇書と言えば、オーパーツには分類されてはいないが、
ヴォイ
ニッチ手稿に負けず劣らずのものが世界には沢山ある。
この辺りはこちらの記事で解説した。⇒ http://世界の不思議.net/26.html
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