いわゆる「魔法」は映画や物語の世界のものである。

オカルティズムと言うと何を思い浮かべるだろうか?
オカルトと言えば、単純に怖いもの、幽霊やお化けなんかの話だと思うのでは
ないだろうか?

しかしここで紹介するのは、本来の言葉の意味である”隠されたもの”の意す
るところである。

つまり、魔術であったり、儀式や密教的なものの事である。
オカルト好きであれば判るかもしれないが、近年において有名なオカルティスト
魔術師と言えば、
アレイスター・クロウリーやエリファス・レヴィなどであろうか。

 

 

魔術と言うのは、この場合「魔法」を指すのではなく、「錬金術」や「召喚術」な
どを指している。
もちろん、前述した2つも厳密に言えば証明されたものではないので、虚構だ
と言われても仕方がないが、
現実の著名な人物までもが行っていたと言う観
点で明らかな相違があるのだ。

カリオストロや、ジル・ド・レイ、有名どころではアイザック・ニュートンもその一
人である。

 

また、ユングもその著書の中で錬金術に言及している。
それほど錬金術というのは荒唐無稽なフィクションではないと言うことの証左
でもある。

しかも、錬金術の研究の過程での副産物も多く生まれていることからも、
この
技が魔法の世界のものだけではないと言えるのだ。

更に、現在の科学技術があれば、理論的に卑金属を貴金属と言うところまで
きている。

 

しかし、本来の錬金術と科学的に金を生成することは、
その意味するところが
別物である為、
科学がその領域に至っても、それは錬金術の完成を意味する
ことにはならない事は付け加えておく。

有史以来最も有名な密教と言えば、「カバラ密教」であるが、これはユダヤ教
のラビによって完全に隠されている。

 

ラビの中でも最高位に位置する僅かな人
間しか知らないとも言われているので、
近年における魔術の体系は少なくとも
そこから派生しているものではないと考える。

 

ただ、「悪魔召喚」の最も古い文
献は正にユダヤ教の聖典である
「旧約聖書」に記されたソロモン王の72柱の
話であることから、
「召喚術」自体は、ここからの派生であるとも言える。
「錬金術」と「召喚術」は全くの別物の様な印象があるが、
過去においてこれら
は切っても切れない関係性にあった。

 

少なくとも現代以前の科学的知識や情報
自然科学の分野において、
その当時に現存した知識だけでは錬金を成し遂げ
る事が不可能だった為、
彼らは”高位の存在”に隠された秘密を訊きだそうと考
えた。

 

それがオカルティズムの夜明けだったとも言える。

オカルティズムは単なる「悪魔崇拝」ではなく、
魔術の完成を見る為の一種の
体系だったと考えるのが適切なのだろう。

 

また、「召喚」においては、この世の、宇宙の、森羅万象全ての隠された秘密
を知りたい、
人生の意味や、生きる真の目的を探る為に必要だった場合もある。

もちろん、オカルティストやオカルティズムを称賛する訳でも、賛同する訳でもな
いが、
欲望の為に目指したものではなく、渇望の為に目指した観は否めない。

アレイスター・クロウリーもその一人である。

彼は、割と詳細な文献がいくつも残っており、
その意味でも20世紀最大最悪の
オカルティストとも呼ばれている。

彼は自身を「666の獣」と呼んだが、彼にとって高位の存在は神と悪魔と言う
単純な二重構造にはなっておらず、
自称「666の獣」もヨハネの黙示録にある
世界の破壊者と言う認識はないのではないかと考える。

 

現存する誤った認識
で創られた世界の破壊者であり、
破壊の後の創世を促す存在としての自称だ
た。

 

それは、彼が単純にサタニズムであり、
悪魔を崇拝していると言う証左が
どこにもないからである。

 

当時、魔術師は欧州を中心に多くいたが、
その多くが神と悪魔、善と悪と言っ
た二元論的構造の思考は持ち合わせていない。

 

”高位の存在”はただ単に
”高位の存在”であり、
そこに善も悪もなく、特別な性質すらないと考えたのが
彼ら20世紀の魔術師達なのである。

 

後年、それを間違った形で伝わり、サタ
ニズムと同列にされたのは、
ファッションとしてのオカルティズムを信奉する二
ュ―エイジを始めとした軽薄で思慮の無い若者達なのである。

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