悪魔を自分の部下とし、様々な願いを叶えたと言われているソロモン王。
ソロモン王はその知識を書物に著しました。
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※ソロモン王
中でも有名な物が『ソロモンの大いなる鍵』です。
彼が残した、悪魔召還や黒魔術に関する書物(ソロモンの名を冠す七種類の本)を翻訳したのが
今回お伝えするマグレガー・レイザーズとう人物です。
マグレガー・レイザーズはソロモン王の翻訳以外にもガバラ文献『ゾーハル』なども翻訳しました。
※カバラとは、ユダヤ教の伝統に基づいた創造論、終末論、メシア(救世主)論を伴う神秘主義思想
マグレガー・レイザーズは前回、アレイスター・クロウリー(超有名魔術師)を開眼した人物として
少しだけ名前が挙がっていましたね。
黄金の夜明け団に入ったアレイスター・クロウリーのメンターと言っても良いかもしれません。
(当時は、の話ですが。)
このマグレガー・レイザーズという男、
近代魔術師の源流を作った一人と言われていますが、
一体どのような人物だったのでしょうか?
マグレガー・レイザーズの生い立ち
マグレガー・レイザーズはロンドン生まれ(1854年)で、
早い時期に父親を亡くされています。
幼い頃から好奇心が人一倍旺盛で
その好奇心旺盛さの中でオカルティズムに傾倒して行きました。
(アレイスター・クロウリーと違って、暮らしは質素だったようです。)
23歳でフリーメイソンに入会、
この頃から本格的にオカルティズムの研究に邁進するようになりました。
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こちらの動画の序盤をご覧下さい。
この頃からイギリスのオカルティズムの世界で
その名を徐々に広めて行ったようです。
彼はその後【黄金の夜明け団】(オカルティズムの隠密学結社)を
ウイリアム・ウィン・ウェスコットとともに結成しました。
ウイリアムと出逢ったのは、マグレガー・レイザーズがフリーメイソンと共に入会していた英国薔薇十字協会でと言われています。
黄金の夜明け団は人間よりも高次な存在(真の首領)にコンタクトをはかり、
レイザーズやウイリアムではなく、真の首領の声を元に行動をしていたと言われています。
邪馬台国の卑弥呼に似ていますね。
恐らく卑弥呼も同じように、人間よりも高次の存在とコンタクトをはかれていたのでしょう。
黄金の夜明け団で初めにこの【真の首領】とのコンタクトに成功したのはウイリアムでした。
しかしウイリアムが真の首領とのコンタクトを断ち切ると、
今度はメイザーズがコンタクトに成功し
その為ウイリアムがこの隠密結社のトップになりました。
そして黄金の魔術団のトップに立ったウイリアムが
位階制や実践的な魔術を取り入れるなど、
その後広がることになる魔術結社の基礎を築き上げたと言われています。
しかし・・
アレイスター・クロウリーが黄金の夜明け団を脱退したのは
派閥争いが激しかったからだと前回書いた通り、
メイザーズの独断的なやり方に周りは反発し
この結社は分裂、メイザーズは追放されてしました。
黄金の夜明け団から追放された後、
すぐに魔術結社「A∴O∴」を結成、
しかし大きな功績を残す事は出来ませんでした。
結局1918年、インフルエンザによって64歳でこの世を去っています。
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