最初にお伝えしたいのですが、僕は従順なキリスト教徒でもないですが、アンチキリストでもありません。
今回の記事は客観的な第三者という立場から意見させて頂くことをお断りしておきます。
では本題に入りましょう。
早速ですが、ヨハネの黙示録は預言書の類としての扱いを受けています。
(”預言”は偉い人からのお告げを伝える、”予言”は未来を予知する)
しかし、キリスト教に携わっていない人にとってはそれが何なのか良くわからないのではないでしょうか?
そもそも、黙示録の黙示とは日本語に直すと”暴露”の意味があります。
ヨハネの黙示録は全22章から成り立っていますが、第1章の初めに「イエス・キリストの黙示」であることが記述されているのです。
つまり、イエス・キリストの暴露した内容をヨハネが代筆しているようなものなんですね。
その中でも有名な記述がこちらになります。
- 天使のラッパ
- 四騎士
- 7つの封印
今回は、この3点について意見させて頂ければと思います。
ヨハネの黙示録の天使のラッパが意味する事とは?
天使のラッパといえば、漫画などではキューピッドのようなイメージがありましたが、ヨハネの黙示録ではそんな可愛らしいものではありません。
ヨハネの黙示録第8章から天使のラッパは登場します。
7人の天使が7つのラッパを神から与えられ、それぞれがラッパを吹くと大参事になるとされています。
どんなことが起こるかというと…
- 第1のラッパ 血の混じった雹と火が現れ地上に降ってきて、地と木の三分の一が焼け、すべての青草も焼ける。
- 第2のラッパ 巨大な山のような塊が海に落ち、海の三分の一が血に変わり、海の生き物の三分の一が死に、すべての船の三分の一が壊される。
- 第3のラッパ 苦ヨモギという巨大な隕石がすべての川の三分の一とその水源に落ち、水の三分の一が苦くなって多くの人が死ぬ。
- 第4のラッパ 太陽・月・星の三分の一が壊され、その分だけ昼も夜も暗くなってしまう。
- 第5のラッパ 一つの星が地上に落ち、底なしの穴を開けアドバン(怪物)を呼び出し、
額に神の印がないものを襲い、5か月もの間サソリに刺されたような苦痛を与える。- 第6のラッパ 4人の天使が2億の騎兵隊を引き連れ人間の三分の一を殺す。
- 第7のラッパ 悪魔と神の戦いにより世界の終末が訪れる。悪魔は敗れ、神に選ばれなかったすべての人が死ぬ。引用:新共同訳聖書 ヨハネの黙示録8章~16章より抜粋(http://www.yoyoue.jpn.org/bible/rev.htm)
いかがです?
神に選ばれた者以外は全滅という結果が待っていますね。
僕が受けた印象としては神が自分を信じるものだけを救い、それ以外を一掃してしまうという邪魔者を排除しているように受け止められました。
そもそも、地上も海も太陽もほとんどの自然が壊滅状態です。
この状態では人間はもとより動物も生き残るのは無理そうですよね。
ちなみに、このラッパのお話ですが、第7の封印を解いたときにならされます。
さらに、第7のラッパを吹くと、今度は7つの鉢が登場する流れになっているんです。
表にした方がわかりやすいかもしれませんね。
つまり、第7の封印が解かれたことにより上記のような事柄が起こったのです。
そうなると封印の方も気になりますよね。
それぞれの封印は何を封印していたのでしょう。
また、封印を解くとどうなるのでしょうか?
ヨハネの黙示録の四騎士とは?
第1から第4の封印を解いたときにはそれぞれ騎士が現れます。
- 1つ目の封印を解いたとき、冠を与えられ弓を手にした騎士が、白い馬に乗ってやってきた。
- 2つ目の封印を解いたとき、大きな剣を手にした騎士が、赤い馬に乗ってやってきた。
- 3つ目の封印を解いたとき、秤を手にした騎士が、黒い馬に乗ってやってきた。
- 4つ目の封印を解いたとき、「死」という名で黄泉(ハデス)を従えた騎士が、青白い馬に乗ってやってきた。引用:新共同訳聖書 ヨハネの黙示録6章より抜粋(http://www.yoyoue.jpn.org/bible/rev.htm)
それぞれ騎士には役目を担っており
- 白い馬の騎士 地上の支配者となる
- 赤い馬の騎士 戦いを画策、先導する
- 黒い馬の騎士 食糧難を起こす
- 青白い馬の騎士 世界的に多大な死者を出す伝染病などを引き起こす
があったのではと推測されています。
いずれも戦争などで平和を奪い取り死に至らしめるための騎士であることは間違いなさそうですね。
なぜ、わざわざこのような騎士を呼び出さなければならなかったのか?
至極個人的な物言いで申し訳ないのですが、キリスト教の神は支配者になりたいのでしょうか?
正直言うと、これを読むまでのキリスト教のイメージは清廉潔白、虫も殺さないような聖人のイメージしかなかった僕には、衝撃的な内容だったのです。
一説には白い馬の騎士はキリストであり、すでに地上を支配する役目を全うしているとしています。
でもちょっと待ってください。
本当にそうでしょうか?
確かにキリスト教は広く世界でも知られる存在となっています。
しかし、世界の人口に対するキリスト教の割合は約3割。
キリストが地上を支配しているというのは語弊があるように思えてならないのです。
また、赤い馬の騎士が戦争を起こさせるという戦争は第1次世界大戦を指しているという説もありますが、戦争は世界大戦だけではありませんよね。
残念ながら現在でもクーデターやテロなど争い事は絶えず起こっているのも事実。
複数の人間がいれば思考も思想も十人十色で、預言されなくても安易に想像できそうできなくもないと思いませんか?
黒い馬の騎士の飢饉に関しても同様です。
飢饉とは食糧難ってことですよね?
人が増えれば限られた食料は足りなくなってしまいます。
ましてや戦争が想定されているのならば、なおのことですよね。
最後の青白い馬の騎士の疫病に関しても戦争が想定されている状況であれば環境悪化による疫病が蔓延してもおかしくないはず。
つまり、いずれの災難も想定できるものだったのではと思うのです。
支配者が現れれば対抗勢力も生まれ、戦争が起こる。
戦争が起これば食糧難に陥り、環境悪化により疫病も増え、さらには医療も十分に広まらないので死者の数も当然増えてくる。
まさに安易に思いつく”負の連鎖”ですよね。
戦争・飢饉・疫病そして独裁支配。
ヨハネの黙示録は本当に聖書として認められているのかと疑いたくなりますね。
実際、この黙示録は内容があまりにグロテスクなものであるため「異端の書」として長い事扱われており、2世紀中ごろにローマ・カトリック教会が聖典として認めた現在でも朗読されることはほとんどないそうです。
では、残りの3つの封印とはどんなものなのでしょう。
ヨハネの黙示録七つの封印とは?
第5の封印が解かれたときには、殺された信者の霊魂が復讐を懇願していますが、神は殺されて霊魂になる信者の数がもう少し増えるまで待つように伝えます。
ヨハネもこの黙示録の冒頭で自分が死んだようになったが、光り輝くそのお方(=神?、キリスト?)がヨハネの胸に手を乗せると生き返ったかのように話が進んでいきます。
イエス・キリストに関しても十字架にかけられ死んだはずが、3日後に復活(生き返る)したというくらいですから、復活が前提で世界を一掃しようとしているのが読み取れます。
これは、殺された信者の霊魂を復活させる術があったのではないかと思わせる記述ですよね。
また、第6の封印が解かれたときには、大地震・隕石落下・嵐が起こることが記述されています。
さらに、地上で嵐が起こっている時は、144,000人に神の印をつけ終わるまで地上の四隅に4人の天使が風を防ぐという場面もあります。
つまり、救われる、又は復活できるのは選ばれた信者である144,000人だったんですね。
第5の封印が解かれたときに復讐を懇願していた霊魂もこの144,000人の中に含まれていたのでしょうか?
第7の封印では最初に記述した7人の天使がラッパを与えられたところから始まります。
そもそも、この封印とはなんなのか?
それは第4章でヨハネが天の声に従い、霊魂だけが天界に昇った時に見たものです。
神は右手に巻物を持っていたのですが、この巻物に施されていたものこそが7つの封印だったのです。
このような事は一般的には受け入れられていないことですから「そんなの嘘!」と思うかもしれません。
でも事実、臨死体験で霊魂だけが体から抜けて霊界に行った人の話はたくさんあります。
また、修行の末に肉体から霊体を意図的に出したり入れたり出来るようになった人もいるのです。
巻物を持って天から降りてきた神か、もしくは神の使いの話も体験者から直接聴いたことがあります。
その人は烏帽子をかぶり、所謂昔の貴族のような格好をしていたそうですよ。
地域性があるのかもしれませんね。
では、このおぞましい封印を解いたのは誰なのでしょう?
この封印を解くにふさわしいと認められたのが「ほふられた小羊」だったのです。
小羊というと可愛い印象を受けますが、実はとてもグロテスクだったのではないでしょうか。
”ほふられた”とは”切り裂かれた”という意味です。
しかも、この小羊には7つの角と7つの目があったと記述されているのです。
想像すると、サタニズムではなかろうかと思ってしまうほどですよね。
どちらが悪で、どちらが正義なのか…?
最後に今回のポイントをおさらいしていきましょう!
まとめ
何が正しく、何が間違っているのか?
いずれにしろ、世界の終末はいずれ訪れるのでしょう。
それが近い将来なのか、遠い未来なのかは未定ですが。
しかし、ヨハネの黙示録に書いてあったことを思い起こしてみると、結局は一神教推進・信者以外は「愚か者」扱い、世界の終末が来ても信者のみを救い新しい天地を創造して信者のみの楽園を作り上げるといった感じを受けました。
世界中の人類が仲良くするためには、まずトップ(神)同士に仲良くなってもらいたいものですね。
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